研究・調査・報告
分娩所要時間の再検討
大島 秀子
1
1群馬大学医学部付属助産婦学校
pp.530-533
発行日 1975年10月25日
Published Date 1975/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204931
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1.はじめに
分娩の所要時間は,分娩が正常が異常かを判定する極めて重要な指標であり,しかも分娩が遷延すると,胎児に深刻な影響を与えることが近年注目されており,また母体に対しても遷延分娩の与える影響の大きいことは言うまでもない。
しかし,わが国の産科学においては,20世紀前半のドイツ産科学の伝統の影響をうけて,分娩遷延を重視せず,殊に分娩第Ⅰ期の遷延は放置すべきであるという待期主義がとられてきたために,分娩所要時間を多数例について検討した報告が,比較的乏しい現状である。
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