特集 骨盤位外回転術
骨盤位外回転術―私たちの実践
伊藤 富士子
1
,
長谷川 功
2
,
岩本 薫
3
,
関 智巳
4
,
大野 明子
5
,
岩永 和江
5
,
森下 裕
6
,
斎藤 信彦
7
1国際セントラルクリニック
2済生会新潟第二病院産婦人科
3国立浜田病院産婦人科
4関クリニック
5明日香病院
6森下産婦人科医院
7斎藤産婦人科内科
pp.572-585
発行日 2003年7月1日
Published Date 2003/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100555
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外回転術の実施に関しては,妊婦・胎児の状態や前回の分娩方法など,さまざまな要因を考慮し決定しなければなりません。経腟分娩を望む妊婦の気持ちも大切です。ここでは,産婦人科医師の方々の,医師としての経験を通して感じた,骨盤位外回転術に対するご意見を紹介します。外回転術そのものの是非ではなく,まず「妊婦と胎児のために何がベストな方法か」の考慮が大切であることが,これらの意見からくみ取ることができるのではないでしょうか。(編集室)
骨盤位分娩を回避する
伊藤富士子
国際セントラルクリニック(名古屋市)
はじめに
5年前に,現在勤務している検診施設に転勤いたしましたが,それまでの20年間は公立病院で産科医生活を送りました。年間,約600~1000例の分娩を,2~4名の常勤医で取り扱っておりました。数々の忘れられないお産がありますが,私にとって悪夢のようなお産の1つに,ある骨盤位分娩があります。
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