特集 日本の助産師づくり―最高の助産ケア提供のための教育を
助産師教育の大学院化を期待する
草間 朋子
1
,
粟屋 典子
1
,
宮崎 文子
1
1大分県立看護科学大学
pp.15-20
発行日 2003年1月1日
Published Date 2003/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100445
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助産学教育の現状
わが国では,助産師の養成教育は,看護師の資格を取得した後6か月の助産課程の教育を受けることにより国家試験の受験資格を与えるという上乗せ方式で行なわれてきた。しかし,4年制の看護系の単科大学,学部,学科の急増に伴い,わが国における助産師教育は著しく変化しつつある。大学における看護学の基礎教育課程の中でも,助産師の国家試験の受験資格を与える教育が行なわれるようになり,従来の助産師の養成とは異なる別の資格取得の流れができ,それが主流を占めるようになってきた。
平成10年に開設された当大分県立看護科学大学でも,平成12年度から4年間の教育課程の中に助産課程を設け,保健師助産師看護師学校養成所指定規則に定められた必要な単位数を取得した,一部の学生(1学年90人の学生のなかの約10名)に国家試験の受験資格を与えている。平成13年度の国家試験では全員の合格を果たし,看護師・保健師・助産師の3つの資格をもった学生を初めて社会に送り出した。
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