連載 「わかる」から「できる!」に変わる臨床研修・1【新連載】
日赤医療センターの助産師育成システムの全体像
中根 直子
1
,
塩川 美奈子
1
1日本赤十字社医療センター分娩室
pp.888-895
発行日 2006年10月1日
Published Date 2006/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100419
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
産科医の減少と,施設内での産科存続の危機が各地で深刻な話題となっています。こんなに急速に,しかも全国的に出産をめぐる状況が変わると誰が予想したでしょうか。出産する人や家族の不安は大きく,ニーズは多様化するばかり。先の見えにくいまま,助産師に期待されることは膨らんでいます。
このようなときだからこそ,助産師が本来,母子と生命誕生の場を守る立場にあることを認識して方向性を見極めていく必要があるでしょう。そして,新卒助産師のほとんどが病院に就職している現在,強い動機と確実な技術をもった,自律性のある助産師を育てていくことが,施設に勤務する私たちの課題です。
今回から6回の連載で,日本赤十字社医療センターの新人助産師の教育プログラムを紹介していきます。今回は手始めに,当センターがもつ背景に触れながら,いま私たちは臨床での研修をどのように位置づけているのか,その概要を解説したいと思います。
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.