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特集 胸痛の全体像を知る
Editorial
胸痛の全体像を知る
Overview of Chest Pain
福井 次矢
1
Tsuguya Fukui
1
1佐賀医科大学総合診療部
pp.656-657
発行日 1992年8月15日
Published Date 1992/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900522
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胸痛は,一般内科外来では患者の主訴のうち非常に頻度の高い症状のひとつである(→1).
患者自身にとっても,また医師をはじめとする医療者にとっても,胸痛の背景には生命に直接関わる疾患の存在する可能性が高いという印象が強い.患者にとっては書籍や新聞,テレビで報道される多くの著名人が心筋梗塞や解離性大動脈瘤といった疾患を有することから,胸痛すなわち生死に関わる問題というイメージを抱きやすく,胸痛をきたすと強い不安感にかられて医療機関を受診することになる.その一方では,全く反対に,外部からの情報に無頓着であったり,生活や人生上の価値観,医療機関に対する不信感などから,胸痛が起こっても重篤な状態になるまで医療機関を受診しない患者もいる.
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