クローズアップ
開業後1年を振り返って
岡本 喜代子
1
1おたふく助産院
pp.687,749-751
発行日 2005年8月1日
Published Date 2005/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100261
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はじめに
私の「おたふく助産院」の朝は,午前6時過ぎの庭掃除から始まる。
平成16年6月,長年の夢であった「おたふく助産院」を友人と東京都八王子市に開業した。開業までの経緯については,すでに昨年の本誌第58巻10号で報告した*。
産婦人科の開業医師が分娩の取扱いを中止してきている時期に,なぜ今,あえて助産師が開業するのか。この問いは,助産師や社会に非常に大きな社会的・文化的意義を投げかけ,ここ50年間の助産師の活動形態や出産形態の時代的変遷などとも深く関与している。
すなわち,①開業助産師へのニーズの持続,②全体の助産師数および開業助産師の激減,③自然分娩の激減,④助産師のケアの変化,などの要因が関係していると考えられる。
また,開業後の経緯については,すでに日本助産師会の機関誌『助産師』平成17年5月号(59巻2号)に,共同開設者の長濱が「開業助産師としての活動を開始して」を報告している。
そこで,今回は開業して1年を経過した状況について,とくに私自身の活動の視点から報告する。
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