連載 助産師の資格試験を考える―変遷と展望・2
全国助産師教育協議会による課題検討会報告―明治期以降敗戦までの資格試験について
日隈 ふみ子
1
,
高橋 弘子
2
,
鈴木 美恵子
3
,
八幡 佳子
4
,
湯舟 邦子
5
1国際医療福祉大学大学院
2愛知県立看護大学
3日本赤十字武蔵野短期大学専攻科
4前 大阪市立助産師学院
5聖母大学
pp.526-531
発行日 2006年6月1日
Published Date 2006/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100127
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はじめに
日本における助産師教育および助産師の資格試験は,明治政府における富国強兵の国策とも相まって,明治期の初期から医師と並んで開始された。看護職種のなかでは最も長い歴史をもっており,大正3年には127校が設立されている1)。この設立順全国産婆学校一覧によると,公立の産婆学校はわずか12.6%で私立機関が圧倒的に多く,その教育内容には学校差が大きいことが推測される。しかし,東京府・京都府・大阪府に出された「医制」,全国規模の「産婆規則」という産婆に関する法制化のもと,産婆教育や産婆資格試験は推進されていった。この時代の制約と現代へのつながりについて検討する。
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