連載 今日から始めるDevelopmental Care 一歩先行く援助者をめざして・11
退院後のフォローアップ
木原 秀樹
1
1長野県立こども病院リハビリテーション科
pp.158-161
発行日 2006年2月1日
Published Date 2006/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100051
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はじめに
新生児病棟や新生児集中治療室(NICU)は,育児の出発点となります。退院した赤ちゃんの発育や発達がつまずいていないかなど,病棟から退院後まで継続したフォローアップを行なっていくことが大切です。入院中に発達の問題が明らかになる赤ちゃんは,それほど多くありません。特に早く小さく生まれた赤ちゃんの発達障害は,幼児期,学童期で明らかになってきます1,2)。退院後,できるだけ早期に発達の問題を発見し介入することで,それらを改善または軽減することや,2次的な問題を予防することが可能になります。
また早期に介入することで,保護者をはじめ,保育士・教師といった子どもたちを取り巻く人々に,児への適切な対応について理解を促すことも容易になります。そのためには各施設で,退院後のフォローアップシステムを整備することが大切です。ハイリスク児フォローアップ研究会3,4)では,早く小さく生まれた赤ちゃんの退院後のフォローアッププロトコールとして,児に修正1歳6か月・3歳での新版K式発達検査,6歳・9歳でのWISC-III(知能検査)を行なうことを推奨しています。
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