特集 メンタルヘルスの視点からみたCOVID-19感染の影響とその対応
感染症蔓延下における新生児医療関連施設,外来でのメンタルヘルスへの工夫
退院後フォローアップ外来で感じたCOVID-19の影響
真喜屋 智子
1
MAKIYA Tomoko
1
1沖縄県立中部病院総合周産期母子医療センター新生児内科
pp.913-915
発行日 2022年6月10日
Published Date 2022/6/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000219
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はじめに
COVID-19(新型コロナウイルス感染症)のパンデミックにより,われわれの日常は大きく変化した。2020年1月にわが国で初の感染者が報告されると,ドラッグストアからマスクがなくなり,病院でもマスクや消毒液が不足した。2月に「ダイヤモンド・プリンセス号」が那覇に寄港し,沖縄でも陽性例が確認された。これを受けて沖縄では,大規模イベントの開催自粛が呼びかけられ,乳幼児集団健診が延期された。4月には「緊急事態宣言」が発出され,全国一斉に休園・休校措置がとられた。同時期,障害児が利用する放課後等児童デイサービスや訪問看護では規模の縮小や臨時休園を行ったところが多かった。その後,公園や図書館,水族館,子育て支援センターなど親子が利用する施設でも閉鎖,休館が相次いだ。医療施設ではたびたびクラスターが発生し,外来診療や手術が制限された。学校再開後も運動会や修学旅行などの行事は中止され,多くの学校でリモート授業や分散登校が実施された。会社は在宅勤務を推奨し,飲食店を中心にさまざまな店舗で営業が制限され経済状況が悪化した。
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