特集 退院前指導とそのフォローアップ
パーキンソン病患者の退院前指導とフォローアップ
小林 量作
1
,
金子 功一
2
,
水島 佳子
3
,
石川 厚
2
,
星野 京子
4
Kobayashi Ryousaku
1
1国立療養所犀潟病院附属リハビリテーション学院
2国立療養所西小千谷病院理学診療科
3特別養護老人ホーム新光園
4新潟県小出保健所
pp.705-712
発行日 1996年10月15日
Published Date 1996/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104617
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1.はじめに
入院から在宅生活に移行する際に,具体的な生活内容を予測して退院前指導を実施することは,入院中のリハビリテーション(以下,リハ)を有効に役立て,新しい在宅生活を準備するために必要な理学療法プログラムである.
さらに,慢性進行性疾患では,疾患・障害の管理や在宅生活での廃用症候群の予防を目的に継続的なフォローアップが重要である.
パーキンソン病は,「神経難病」のなかで薬物療法が最も期待できる疾患ではあるが,罹病期間が約10年と長く1,2),疾患の進行とともに薬の副作用や合併症が出現するため,内科的治療とリハを長期的に継続しなければならない.
この小論では,国立療養所西小千谷病院(以下,当院)での経験を踏まえて,自宅退院するパーキンソン病患者における理学療法の特性,退院前指導,フォローアップについて述べる.
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