報告
退院前訪問指導後のフォローアップの必要性
大垣 昌之
1
Ogaki Masanobu
1
1愛仁会リハビリテーション病院
pp.581-583
発行日 2004年7月1日
Published Date 2004/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100523
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退院前訪問指導では,専門的視点から住宅改修の必要性と改修すべき箇所や方法についての検討や,ADL指導を中心に行う.特に理学療法士の専門分野である起居動作,移動動作は在宅生活には必須であり,そのことを常に念頭において対応しなければならない.手すりの設置や福祉用具導入など様々なことを検討し在宅生活への準備を行うが,手すりの設置などの住宅改修は,本人の身体状況に合わせるのみでなく,家族状況,退院後の生活状況を考えながら行わなければならない.退院後の,手すり,福祉用具の使用状況について追跡調査を行い,その結果を交え退院前訪問指導のあり方について述べたい.
対象および方法
平成8年4月~平成14年8月までの間,対象は,当院にて行われた退院前訪問指導患者193名のうち,追跡調査可能であった104名(平均年齢65.6±12.0歳,男性64名・女性40名).内訳は,脳血管障害93名,整形疾患3名,頭部外傷2名,頸髄損傷2名,神経筋疾患2名,その他2名であった.退院前訪問指導にて行った住宅改修のうち,玄関の手すり設置・あがり框解消・スロープ設置・段差昇降機設置,廊下の手すり設置,トイレの手すり設置・出入り口の段差解消・便器交換・ポータブルトイレ設置,浴室の手すり設置・バスボード・シャワー椅子・すのこ・浴槽交換・浴槽内踏み台・滑り止めマットについて改修の有無および使用状況を,問題なく使用している・使いにくい・再改修した・使用していないを4項目とし,アンケート調査にて回答を得た.
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