特集 病院でできる,産婦にやさしい分娩体位
産婦にやさしい分娩体位
③分娩台を使って“リラックス分娩”するためのポイント
武石 美智代
1
1くまがい産婦人科
pp.34-39
発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100024
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はじめに
当院は平成4年の開院以来,自然分娩を推進しています。そもそも‘自然分娩'とは,母体の損傷が少なく,産後の肥立ちも良く,母性に目覚め,速やかに母乳育児に移行できると言われてきました。実際,会陰切開をせず,陣痛促進剤などの医療行為を極力控えた,ありのままの流れに向き合ったお産は,1人の女性が母親になっていく過程において,たいへん貴重な価値ある時間であると考えています。お母さん自身がそのことを理解し,陣痛を前向きに受け止める覚悟をし,助産師が分娩第1期から密着してサポートすることで,心も身体もかなりリラックスして安心,安全に分娩に臨むことができます。
このように自然分娩とは,いかにリラックスして満足のいくお産をするかであるとした時に,よく議論の的となるのが,分娩時にとる体位についてです。そこで,我々がこれまでの経験によりたどり着いた,リラックスして満足のいくお産をするための援助を,分娩体位を含め,ここに紹介したいと思います。
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