特集 病院でできる,産婦にやさしい分娩体位
外部研修の院内システム構築まで
深澤 千映子
1
1総合病院土浦協同病院産婦人科病棟
pp.40-43
発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665100025
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はじめに
当院は,茨城県南部の基幹病院として1034床を有し,地域に密着した医療を行なっています。
地域での役割は,救命救急センター,茨城県地域がんセンター,地域周産期センター(平成17年10月より総合母子周産期センター開設),災害拠点病院,健診センターなど,県南の中核病院の役目を担っています。
外部研修を行なうと決めた際の産婦人科病棟定床は68床(新生児含まず),常勤医師8名,助産師16名,看護師8名,看護助手1名で構成されていました。現在では総合周産期母子医療センターが開設し,助産師18名,看護師9名,看護助手1名で再構成されました。平成16年度の年間分娩件数は965例で,ハイリスク妊娠が多く,分娩例の約3割が他院からの紹介です。救急車による緊急母体搬送例が約140例,非緊急性の外来紹介症例が約110例,多胎妊娠症例は年間約30~40例を占めます。同じ階にNICUを完備しており,極小・超低出生体重児の医療にも対応でき,全新生児の約20%がNICUに収容されています。
分娩は夫立ち会い可能であり,自然分娩を目標に,リスクがなければ点滴確保,会陰切開(緊急時のみ)はせず,医学的適応以外の誘発分娩は行なわない方針で,全員母児同室制をとっています。
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