連載 保健活動の現場を変えるEBPH エビデンスの探し方と活用の仕方・5
保健師にとっての根拠とは—保健活動と暗黙知とその伝承
佐川 きよみ
1
1東京都看護協会事業部(前・葛飾区保健所)
pp.438-443
発行日 2021年5月10日
Published Date 2021/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664201664
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はじめに
エビデンス(科学的根拠)は「つくる,つかう,つたえる」という要素で構成されていると言われる1)。現状では日々の保健活動の全てがエビデンスに基づいて行われているとは言えないが,保健師はさまざまな「根拠」を基に判断して活動を行っており,その活動自体が次の判断の根拠を作っていく。しかし,中にはそうした根拠がうまく言語化されず第三者に伝えられにくい場合もある。
今回は,これまでの連載とは別の角度から,保健師が自分たちの保健活動の根拠をどのように作り,使い,伝えてきたかについて,事例を通して検討したい。
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