連載 統括保健師の日々・25
—奈良県の場合②—保健師のあるべき姿の検討と共有—保健活動の指針づくりと熊本地震への保健師派遣を通じて
遠藤 多紀子
1
1奈良県医療政策部保健予防課
pp.435
発行日 2018年5月10日
Published Date 2018/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664200941
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今回は統括保健師として駆け抜けてきた5年間の実践を振り返ります。
2013(平成25)年4月に厚生労働省健康局長通知「地域における保健師の保健活動に関する指針」(以下,指針)が出ると同時に“統括保健師”に就任しましたが,内心は千々に乱れていました。というのも,本来,この指針で求められている「統括保健師の果たすべき役割」と実際の役割・権限とが大きく乖離していたからです。けれども着任早々,知事からの要請を受けた「保健師ネットワーク会議の立ち上げ」(前回参照)と同時に,指針を受けての奈良県版の指針づくりが待っていました。「奈良県の保健師が何を目指し,どこを向いて進むのかを示すこと」が,最初になすべき「統括保健師としての役割」であり,その根幹となる指針の作成が最優先課題と判断しました。
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