調査報告
私立女子大学生が大学入学までに受けた保健教育の実態と知識,行動との関連
濱田 朋美
1
,
田城 孝雄
2
1聖徳大学保健センター
2放送大学大学院文化科学研究科
pp.324-330
発行日 2016年4月10日
Published Date 2016/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664200419
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
緒言
近年の疾病構造の変化,とくにライフスタイルに起因する疾病の増加により,学齢期からの健康な生活習慣の確立が重要となってきている。そこで,学習指導要領により,小学校3年生から高校2年生で必修とされる「保健体育」等の教科(保健学習)や,ホームルーム・学校行事等の特別活動(保健指導)を通して,児童生徒が健康な生活に必要な知識や技能を習得するとともに,それらを日常生活に適用する自立的能力を養うことをねらいとし,保健体育・保健教育が行われている。
わが国の少子化の観点からも,女子学生が自らの人生設計において,結婚,妊娠,出産を選択する際の十分な知識と,自己管理能力を獲得したうえで社会に出ることは重要な課題であると言える。大学生が高校時代までに受けた健康教育の調査1)や,大学生の疾病予防に関する意識,行動と児童・生徒期の保健学習との関連の研究2),および若い女性のやせ志向から健康教育の課題を述べたもの3)はあるが,女子学生に焦点をあてて,保健教育の程度と知識,行動の関連について調査したものは少ない。
そこで,女子大学の1年生が大学入学までに受けた保健教育の実態と知識,行動との関連を検証し,今後の保健教育の問題とその対策を考える一助とするため,本調査を実施した。
Copyright © 2016, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.