特集 病院の外来—増やすか減らすか
病院の外来—増やすか減らすか—私立医科大学病院である東京女子医科大学付属病院での外来のあり方について
加藤 多津子
1
1東京女子医科大学医学部医療・病院管理学教室
pp.380-381
発行日 2002年5月1日
Published Date 2002/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903528
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医療政策の近年の動向
医療法の改正により医療機関の機能分化の必要性が明確になってきており,ますますその傾向には拍車がかかっている.質の高い効率的な医療提供体制の構築のため,今後も医療法の改正が行われていくだろう.急性期病院の医療提供については,2001年9月の医療改革試案にて,医療従事者の手厚い配置と治療の重点・集中化による在院日数の短縮,入院診療計画による院内の治療手順の標準化,専門外来,特殊外来,診療の高度化などの外来の変化,他の病院・診療所との連携の強化,医療機関の専門性,診療録実績などの情報提供,急性期病床の集約化などが盛り込まれた.既に2000年4月の診療報酬改定時には,急性期特定病院加算にて,外来患者数/入院患者数1.5以下という厳しい条件が設けられており1),このような病診連携を推進させる強力な診療報酬による誘導政策により,大病院は入院に特化し,外来はかかりつけ医という方向に流れが向いているようにみえる.
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