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子育てサロンを活用した地域住民の顔をつなぐ「防災ウォーキング」―川崎市多摩区の取り組み/防災を糸口に,地域のつながりを育む―川崎市多摩区が取り組む「防災ウォーキング」
川島 翠子
1
,
古屋 智子
2
1川崎市多摩区役所保健福祉センター児童家庭課
2川崎市多摩区役所保健福祉センター地域保健福祉課
pp.451-453,492-497
発行日 2015年6月10日
Published Date 2015/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664200187
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川崎市多摩区の概要
川崎市(以下,本市)は神奈川県の北東部にある人口約146万人の政令指定都市で,7つの行政区がある。その中でも多摩区は市の北西部に位置し(図1),多摩川や生田緑地等の多摩丘陵が広がり,かつては「多摩川梨」の栽培が盛んであった。現在ではJR1本,私鉄2本が通っており,都心への交通手段に恵まれている。2014(平成26)年10月1日現在,人口21万4138人,年齢3区分別人口の割合は,年少人口11.6%,生産年齢人口70.1%,老年人口18.4%であり,年間出生数約2000人である。
2012(平成24)年の「多摩区こども・子育て実態調査」によると,妊娠・出産期に転入してきた家庭が多く,子育てにおける孤立感を4人に1人が感じている。一方,中高年世代では,地域に根づいた体操やウォーキング等の健康づくりの取り組みが活発である。
川崎市多摩区は,東日本大震災や住民へのアンケート結果を受けて,子育て世代が地域のつながりをもつことの重要性を再認識し,避難所までのルート確認を行う「防災ウォーキング」を企画・実行した。保健師等が地域の民生委員やボランティア等と協働した取り組みは,有事に備えて日頃から地域のつながりをもつことの重要性を住民に意識づけ,世代を超えた関係づくりをもたらした。
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