連載 姫井先生と考える 健康に生き抜くためのヒント・12
「新型うつ」を理解する―「うつ病」とは違うという大前提
姫井 昭男
1,2
1PHメンタルクリニック
2大阪医科大学神経精神医学教室
pp.254-259
発行日 2014年3月10日
Published Date 2014/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664102376
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疾病のなかで「新型」としてよく耳にするのは感染症です。感染症の原因となるウイルスや細菌は遺伝子が変異して,まったく新しい性質や特徴を獲得するため,「新型」という呼称はよく似た症状を示すもののまったく違ったものということを伝えるためにも非常に意味のある表現です。また,「新型」と強調することは,これまでの治療法や予防法が通用しないという意味も周知させるための啓発表現として,非常にインパクトがあると言えます。
今回は現代型メンタル障害の代表と言われる「新型うつ」を取り上げ,それが一体どういう病態を示すもので,どういう治療で回復するのか,関わる人たちはどのように対応するのがよいのかを解説し,保健師の仕事に役立てていただけるようにしたいと思います。
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