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座間味村のユビキタスヘルスケア―最新の情報通信技術を活用した特定保健指導に向けて/ユビキタス特区で取り組む特定保健指導の新しい形と可能性―情報通信技術を活用した座間味村の試み
小池 武嗣
1
1座間味村役場住民課
pp.801-803,844-847
発行日 2009年10月10日
Published Date 2009/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664101274
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沖縄県座間味村は,2008年に総務省のユビキタス特区の指定を受け,2009年1月から,NTT西日本などとの協働でユビキタス事業の実証実験に取り組んでいます。これは無線タグなどの情報通信技術を利用して住民の日々の健康データを収集し,離島などの遠隔地でも可能な特定保健指導ネットワークサービスをめざすものです。2010年までの3か年の計画で,最新技術を活用した健康づくりの効果が検証されます。
座間味村の紹介
座間味村は,沖縄本島の那覇から南西へ約40kmの位置に存在する慶良間諸島にあります。座間味島・阿嘉島・慶留間島の3つの有人島を含む大小20余の島々からなる離島村です(図1)。地形は平坦地が少なく,ほとんどが山林地域となっています。3つの有人島の海沿いの平坦地に5つの集落(区)が存在します。人口は2009(平成21)年7月現在959人で,高齢化率は23.9%です。
村役場には主となる保健事業担当の保健師が1名,地域包括センターの保健師が1名,国保担当の保健師が1名,計3名の保健師が配置されています(2009年3月現在)。
有人島が3つ存在するため,村内の島から島への行き来は村内航路の船を利用します(1日4便往復)。村の保健師は村内の住民の家庭訪問のため,ほぼ毎日,村内の島々を行き来しています。
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