特集 病院のネットワーク化を追う
パソコン通信,インターネットを活用した医療情報サービス
平川 淳一
1
1株式会社ウェルネス医療情報センター
pp.551-554
発行日 1996年6月1日
Published Date 1996/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541901828
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はじめに
病院のネットワークとは,それぞれの医療機関が互いの特色を理解し,利用し合うことであり,日常診療を円滑かつ適切に行うために非常に有用な手段であると考えられる.医療機関は,たいせつな社会資源でありこれを有効に活用できれば,経済的にも,物質的にも,サービス面でも多大なメリットが発生すると思われる.ここ数年,第2次医療法改正に基づく医療施設機能の体系化,診療報酬における病院の機能分化,診療情報提供書などの患者紹介の推進などのネットワークを推進しようとする施策が遂行されている.具体的には,東京都の精神疾患身体合併症のネットワークやAIDS診療のための病診連携なども行われ,他の地域でも,ネットワークが有機的に運営されているケースも多い.しかし,国民の需要や医療機関の機能分化の変化は急速で,近隣の医療機関が何をしているかも,把握しにくいのも現状である.そのため,ネットワークに必要な情報が極端に不足し,国民も医療機関も,十分に社会資源を活用できていないと思われる.マルチメディアが,急速に普及する時代,すなわち,情報がリアルタイムに飛び交う時代に,これらをいかに活用するかが重要な課題であると思われる.
当社は,1991年1月より,医療情報提供サービスを行っている.
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