調査報告
情報システム開発者のメンタルヘルス―入社後5年間の追跡調査より
竹崎 由恵
1
,
服部 陽児
1
,
三木 明子
2
1株式会社NTTデータヘルスケアセンタ
2筑波大学大学院人間総合科学研究科
pp.42-48
発行日 2009年1月10日
Published Date 2009/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664101128
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■要旨
本稿では,情報システム開発に携わる新入社員77名について,精神的自覚症状の訴えが年次を経るにつれてどのように変化するのか,入社時から5年間にわたって追跡調査を行った。そして,年次別における精神的自覚症状と職場負荷要因との関連についても調査を行い,この時期の産業精神保健活動について考察した。調査の結果,入社時に比べて,「体調不良」「憂うつ感」といった自覚症状の訴え件数が年次を経るにつれて増加した。
次に,各自覚症状別に訴えがある群とない群との間で職場負荷要因(上司に対する不満/量的・質的負担/配属先への不適合/人間関係の悩み)の尺度得点を比較したところ,年次にかかわらず,訴えがある群の方が職場負荷要因の尺度得点が有意に高かった。
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