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編集後記
和田
,
栗原
pp.100
発行日 2008年1月10日
Published Date 2008/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100925
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●先日,車を運転中,急にカーナビが動かなくなりました。すると,運転することに不安を覚えました。目的地までの道のりを確実に誘導してくれるカーナビの恩恵に日常的に浸っていたため,自分で方向を選択する判断に戸惑いがあったのです。「携帯電話の電池が切れると気が気でない」という若者をテレビでみたことがありますが,似ている感覚かもしれません。IT機器の普及は,時間の短縮など様々な効率化をもたらしましたが,人間が本来もっている機能を鈍化させてしまった側面もあるような気がしてなりません。
本特集では,ITを活用した保健活動事例を紹介しましたが,忘れてならないのは,あくまでもITはツールの1つであり,それだけで万全ではないということ。特定保健指導においても,健診データの分析,メールやテレビ電話を使った継続支援などITの力が期待されていますが,最終的にはやはり対人支援が鍵を握っていることでしょう。
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