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●本誌を担当して2か月目に入った。だんだんと本誌に関する仕事量が増えてくる。普通の雑誌作りの流れとは逆行する形で,素読み,校正,入稿,原稿整理,原稿受付の順に仕事が増えてくる。ここまでに関わった仕事はいわばマニュアルどおりというか,ある程度決められた手順があるので,一を知れば十を知るような感じで慣れてしまえるものだ。しかしいよいよ,次の段階は本誌の特集と連載の企画の執筆依頼,さらに企画そのものを立てることが必要になる。
●最近,巷で話題になっている『不機嫌な職場』という本に「プロ」とは「その仕事を顧客にとって最高のパフォーマンスで提供できる人」とあった。また,「自分の仕事で最高の仕事をしたかったら,周辺分野の知見をあわせ持つこと」ともあった。NHKテレビの番組では「プロフェッショナル―仕事の流儀」という番組がさまざまに話題となる。弊誌の編集くらいではとても編集のプロをめざすなどおこがましいが,職業人としてのプロくらいはめざしたいと思う。(杉之尾)
●毎年年末に,その年の世相を現わす「今年の漢字」が発表されますが,2008年度は『変』でした。「change」を主張したオバマ次期米国大統領の当選や日本の首相の交代,株安に象徴される世界経済の変動,温暖化問題に関連する気候変動などが理由です。ちなみに,2位以下を並べると,「金」「落」「食」「乱」「高」「株」「下」「毒」「薬」。何だか続けてよむと,暗澹たる“変”な世の中を反映しているようです。
こうやって見ると,漢字という言語は一文字で切り取ると,様々なイメージを喚起させる力を持っていることを感じます。では,「保健」というワードはどうでしょう? 「健康を保つ」というのが辞書的な意味ですが,「保」が意味する「保つ」とはどういう状態のことでしょうか? そして,そもそも「健康」とはどんな状態を意味するのでしょうか? 回答者の数だけ答えが生まれそうですね。
今年も保健師の専門性が問われる1年になりそうです。(和田)
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