連載 めざすは正義の味方 月光仮面 福祉の現場から・【最終回】
普通の感覚
内山 智裕
1
1埼玉県立大学保健医療福祉学部社会福祉学科
pp.283
発行日 2004年3月1日
Published Date 2004/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100469
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「普通」とは何か。いつもこんな難題を突きつけられている。社会福祉分野ではノーマライゼーション思想を基軸にして,障害があっても普通の暮らしを送る権利があることを具体化する制度が整備されている。ノーマライゼーション思想のめざす「普通」の暮らしが何たるかという学術的な話は,偉い先生にお任せすることにして,私が常に忘れずにいたいと思っていることは,「普通の感覚」である。
福祉の現場はとても「普通」ではない。それが「私の普通の感覚」だ。「私の」であるからには,主観が含まれている。それでも福祉の現場は驚くのにこと欠かない。
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