特集 国際化時代の保健活動を考える
―在日外国人を取り巻く状況と課題①―多文化共生時代に求められる母子保健
李 節子
1
1東京女子医科大学大学院看護学研究科
pp.996-999
発行日 2006年12月1日
Published Date 2006/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100417
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出入国者の増加に伴い,国際結婚が著しく増加している。多文化共生時代となっているいま,保健医療の現場では,どのような問題が生じているのだろうか。
多文化共生と母子保健医療
いま,日本においては,これまでにない勢いで,地域社会が多民族化,「多文化」化している。この実態を受け2005年,総務省は,外国人住民を生活者・地域住民として認識する視点から「多文化共生推進プログラム」外国人住民施策を発表した。これは,日本政府としてはじめての総合的・体系的に検討した見解である。
地域社会における多文化共生とは,国籍や民族などの異なる人々が,互いの文化的な違いを認め合い,対等な関係を築こうとしながら,地域社会の構成員としてともに生きていくことである。
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