特集 国際化時代の保健活動を考える
わが国の外国人,その背景を知る
田代 麻里江
1
1長野県看護大学
pp.994-995
発行日 2006年12月1日
Published Date 2006/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100416
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本格的な少子高齢化の時代を迎えたわが国は,深刻な労働力不足に直面している。一方,1980年代より勢いを増した経済のグローバル化は,労働機会を求めて国境を越える人々の動きを加速させ,わが国にも多くの外国人が労働者として移住するようになった。法務省の調査によると,2005年には約201万人の外国人登録者数が報告されている。さらに資格外滞在者も全国に約20万人は存在すると推測されている。
わが国に滞在する外国人らの国籍は186か国にも及ぶ。外国人登録者の国籍は多い順に,韓国・朝鮮,中国,ブラジル,フィリピン,ペルー,米国等である。戦前から滞在している韓国・朝鮮人の数が年々減少する一方,韓国・朝鮮,中国,ブラジル,フィリピンのニューカマーが急増している。韓国,中国人は資格外滞在数としてもトップであわせて約7万人はいると推定されている。資格外滞在者数で第3位のフィリピン人は,興行の資格で入国し,残留する者が多い(2006年法務省)。
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