JIM Report
多文化共生研究プロジェクト「在日外国人学校の児童生徒への健康相談(学校検診)」の経験
坂本 浩之助
1
,
伊谷 寧崇
1
,
川田 悦夫
1
,
星野 綾美
1
,
藤田 欣一
1
,
田村 遵一
1
,
佐藤 由美
2
,
大野 絢子
2
,
結城 恵
3
,
鈴木 守
4
1群馬大学医学部附属病院総合診療部
2群馬大学医学部保健学科
3群馬大学教育学部
4群馬大学医学部
pp.892-894
発行日 2003年10月1日
Published Date 2003/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100723
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群馬大学は,平成14年度文部科学省地域貢献特別支援事業(J1)として,群馬県との連携により「多文化共生研究プロジェクト」を推進している.群馬県内には,外国人登録者数が総人口の14.9%を占める邑楽郡大泉町をはじめ,太田市,伊勢崎市など,全国的に見ても外国人住民の集住率の高い多文化地域が複数存在する.こうした多文化地域での実態調査,多文化社会に対応できる人づくり,外国人住民への情報提供・相談体制の整備が本プロジェクトの目的である.
わが国の学校においては,学校保健法により,毎学年定期的に,児童,生徒,学生または幼児の健康診断を実施することが義務付けられている.しかし,在日外国人の子どもたちには義務教育の適用がなく,多くが私塾である外国人学校に通学しているため,学校検診を受けていない.そこで,本プロジェクトでは,2003年2月7日にペルー人学校(伊勢崎市),2月16日にはブラジル人学校(太田市,大泉町)の児童生徒を対象とした健康相談(学校検診)を開催した.医学部附属病院からは総合診療部の医師が参加し,身体診察と尿検査を担当した.
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