特集 周産期からの児童虐待予防
母子総合病院における保健師の活動
木村 和代
1
1大阪府立母子保健総合医療センター企画調査部地域保健室
pp.804-807
発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100196
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母子保健総合医療センター(以下,センター)は,妊婦から新生児・乳幼児期を通じて母体および児童に対して総合的に一貫した高度な医療を提供する母子の総合病院である。全病床数363床(母性棟100床,新生児棟60床,小児医療病棟203床)の病院で,図1のとおり医療部門とは別に企画調査部が設置されている。筆者が属する企画調査部地域保健室は,「地域における母子保健活動の推進に関すること」を担当し,地域保健機関との連携の要としてコーディネーターの役割を担っており,保健所での勤務経験がある保健師2名が配置されている。
近年,児童相談所への相談件数が増加の一途をたどっている虐待への対応は,センターでも大きな課題となっており,日々の業務のなかで「虐待予防・早期発見」の視点での関わりが求められている。今回はセンターで保健師が従事する主たる業務(面接業務,センター内外の連携・調整,CAPS研究会の開催,ハイリスク児のフォローアップ事業)を中心に,虐待あるいは虐待ハイリスク児への取り組みについて紹介する。
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