看護人間学のための論理療法入門・15【最終回】
実践編の6 偏見の生育歴
伊藤 順康
1
1東京理科大学
pp.688-691
発行日 1988年11月25日
Published Date 1988/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663908569
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癇癪持ち
ハロルド・ストウバーが治療にやってきた時,彼は短気で意地悪そうにみえた.彼は面接が始まるやいなや,自分はある理想的な女性と結婚するためにこの癇癪を治さなければならないと言った.
「ハーパー先生,どうか私を助けて下さい.グレイスはですね,彼女といる時に,私があと1回でも癇癪を起こしたら縁を切ると言っているのです.2年前に彼女が上司に対して腹を立てていた時,あなたが彼女を助けたことを聞きました.ここで私もまた先生のご助力が得られなかったら,彼女は本当に私のところから去ってしまうに違いありません」
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