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看護学生の母性意識に対する一考察—レポート課題‘私の生まれた時’を採用して
森下 節子
1
,
島田 千恵子
1
1東京都立広尾看護専門学校
pp.793-798
発行日 1983年12月25日
Published Date 1983/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907911
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はじめに
最近の家族構成の変化,出生率の低下は,看護学生が身近に妊産褥婦や新生児に接する機会をますます少なくしている.しかし,母性看護では‘母性の役割を正しく評価し,尊重し,すべての母性に正しい母性意識をはぐくませ,健全な母性機能が果たせるよう援助する’1)ということを目的として学習する.したがって母性看護学を習得する上で学生自身に望まれることは,母性としての自覚と母性としての成熟である.
私たちも日ごろの教育活動の中で,学生が母性として自覚することの必要性を感じることが多い.これらを指導していく方向として,竹内らは‘母性の疾患からでなく,また出産のみでなく,たとえば自分がどういうふうにして母親から出産してきたのか’2)というように,学生が自己の生命の誕生を原点として母性を考えさせることを提言している.
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