特集 一般教育科目の再検討
<私の授業から>
‘物理学’の効用
名取 晃子
1
1東京大学理学部物理学科
pp.614-615
発行日 1979年10月25日
Published Date 1979/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907375
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私が東京大学医学部付属看護学校で‘物理学’を何気なく引き受けてから,早くも4年の月日が流れてしまった.
最初の2年間は,一般教養としての物理学といえども学生に何か役立つものと思い,前半が物理学,後半が医学への応用という形式の教科書を用いてみた.しかし週1回の半年講義という時間的制約で,前半が終わるか終わらないかで終わってしまった.用いた教科書自体の内容も,前半の物理学の分野に限って言えば,高校の物理学のレベルで,しかも紙数の制約か公式が突然表れたりして,論理的にわかりやすく書かれているとは思えない中途半端なものであった.
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