紫煙考
タバコに心理的効用はあるか
茨木 俊夫
1
1埼玉大教育学部臨床心理学
pp.1288-1289
発行日 1979年8月10日
Published Date 1979/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216024
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喫煙行動の歴史をふり返ると,喫煙が医学的に効用のあるものだと信じられていた時代がある.
ニュートンが万有引力の法則を考え出した頃,当時のイギリスはペストの大流行で,彼が研究生活を送っていたケンブリッジ大学もペストのため休学閉鎖となった.そこでニュートンは母の居た田舎で農業の手伝いなどを2年余りしており,その間に生涯の業績の大半を仕上げている.リンゴが木から落ちるのを見たというエピソードもこの田園生活においてであった.
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