発言あり
お酒の効用
植田 和子
1
,
吉川 武彦
2
,
滝澤 行雄
3
1高知県保健環境部健康対策課
2国立精神・神経センター精神保健研究所
3秋田大学医学部公衆衛生学
pp.753-755
発行日 1993年11月15日
Published Date 1993/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900908
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「人と人との接着因子」
高知県では県民の健康対策上,アルコールは切り放せない問題として常に取り上げられています.全国に比べて死亡率の高いものとして事故,自殺,肝疾患,糖尿病など,人口動態統計が公表されるたびに話題になります.いずれもアルコールが後ろに大きく控えているのです.県下の救急車に乗務する消防隊員の方々に,この死亡率の高さ,特に働き盛りの男性に顕著であるという話をしますと,死んだ人の何倍もお世話をしているからうなずけることだと賛同を得ました.
男性のアルコール依存症患者の入院率が全国の約3倍にもなり,断酒会発祥の地でもあります.県民栄養調査の結果では酒類の摂取量が全国の1.8倍という高さでした.老人の比率が高く,若者が県外に流出していることを考慮すると,飲む人だけの平均飲酒量はもっと多いでしょう.
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