受講生を送り出す立場から
より実り多きものに
谷岡 圭子
1
1聖和学院高等看護学科
pp.436-438
発行日 1977年7月25日
Published Date 1977/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907115
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看護教員として学生の指導にあたる者にとって,唯一の資格と考えられているものが,3年以上の臨床経験と,厚生省や数か所の都府県で行われる6か月の看護教員養成講習会を受けることであります.そこで看護教育に参加する者は,できるだけ早くこの講習を受けようと希望することでしょうし,学校や臨床もまた,講習を受けて資格を有する専任教員や臨床指導者をそろえようと努力することでしょう.
したがって,この講習に期待するものは非常に大きく,これが終わればもう一人前という感じさえ受けることがあります.しかし,この講習に何を期待するかとか,何を得ようとしているかなどは,何も準備しないで参加したり,送り出したりしているのではないでしょうか.正直なところ,私も何年か前に,この講習を受ける機会を与えられましたが,その受講にあたって‘このような点を中心に学んでくるように’とか,‘学校としてはこんな目的で受講させたい’というような具体的な説明や指導もなされず,私自身も何か大きな収獲があるだろうという漠然とした期待をもちながらも,あまり深く考えることもなく講習に参加したように思います.
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