自己自身として生きるために/人間学的断想・5
実存としての‘からだ’
谷口 隆之助
1
1元:八代学院大学
pp.732-736
発行日 1976年11月25日
Published Date 1976/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907044
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‘み(身)’をおいて在る,ということ
わたしたちは,それぞれに‘からだ’として存在し,生きている.‘からだ’のないひとなどいないし,またそのようなひとを想像することさえできないであろう.
しかし,いまわたしが,わたしたちはみんな‘からだ’として存在している,と言ったことは,わたしたちは‘からだ’をもっている,ということではない.また,単に,いわゆる‘精神’と区別されたいわゆる‘身体’においてわたしたちが存在している,ということでもない.
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