臨床実習レポート
自己分析による患者への接近
沢田石 佳代子
1
1大阪府立白菊高校専攻科
pp.365-372
発行日 1976年6月25日
Published Date 1976/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906995
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はじめに
患者と看護婦との人間関係は,看護をしていく上で重要なことである.このことはだれでも知っているし,数多くの研究もなされてきた.これらを基礎にし,看護哲学を形成して,臨床において実践していけばよいわけである.
しかし,いざ臨床の場に出て対人関係をもつ段になると,うまくいかない場合が多い.患者は複雑な個性を持つ人間である.ケアを全く拒否される場合もあるし,今まで‘あの人はこういう人柄だ'と思っていたのに,突然思いもかけない面を発見して当惑することもある.また,いくらこちらから働きかけても反応がなく,これからどうしていったらよいかという方針がたたないこともあるだろう.そのようなことを1度や2度経験された人も少なくないだろう。
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