連載 私の一冊・11
ナイチンゲールの神学へ接近するために
平尾 真智子
1
1東京慈恵会医科大学医学部看護学科
pp.92-93
発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100212
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- 文献概要
日本におけるナイチンゲール研究は,世界においても高水準にあるとされており,さまざまな観点から彼女の思想が研究されている。そのなかでもっとも難解とされるのが,彼女のキリスト教観,神学観に関する研究である。東洋にある日本は仏教の国で,西洋のキリスト教の神・教義はわからないというのが本音であろう。そのため,彼女の宗教観を取り上げた研究は少ないのが現状である。しかし,ナイチンゲールは看護を宗教から切り離し,職業にした人物であり,宗教を切り離して考えることはできないはずである。今回,彼女の神学にアプローチするための格好の入門書が日本語訳されたので,紹介したい。
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