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自己学習
高橋 美智
1
,
黒沢 幸雄
2
,
猪瀬 敦子
2
1筑波大学病院開設準備室
2立教大学社会学部社会学科
pp.808-814
発行日 1974年12月25日
Published Date 1974/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906840
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教育ということについて
広辞苑によると,教育とは,1)教え育てること.導いて善良ならしめること.人を教えて知識を開くこと.2)成熟者が未成熟者に,心身の諸性能を発見させる目的で,一定の方法により一定期間継続して及ぼす影響.その作用の主体には家庭,学校,社会,国家その他の別がある.とあり,また,社会科学大事典(鹿島研究所出版会)には,教育とは,1)他人にかれらの知らない知識を知らせること,わからせること(教授).2)一定の行動の方法や技能について他人を導くこと(指導).3)一定の行動をするように,ないしは一定の態度をとるように,他人をさとすこと,いましめること(訓育).4)他人をかれの気づいていないたいせつな事実や生き方にめざめさせること(覚醒).とある.ともかく,‘教育’このことばの中には,実に様々の要素,様々の意味が含まれているのである.人間をつくる—これほど責任の重い仕事が,ほかにもあるのであろうか.
身辺をちょっと見回しても,そこには,教授・助教授・講師・教師,学生・生徒,授業,カリキュラム,教育機器,教育工学,プログラム学習,自己学習,家庭教育,放送教育,社会教育,教育体制,教育制度などなど,教育に関係する様々の言葉が満ちあふれている.いや,氾濫している,といったほうがより適切かも知れない.
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