私の発言
助産婦教育実践の中で感じること
藤沢 洋子
1
1大阪大学医学部付属助産婦学校
pp.433-436
発行日 1974年7月25日
Published Date 1974/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906786
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はじめに
看護界の人間になって,かれこれ18年になろうとしている.最初の2,3年は,何がなんだか分からないままに夢中で過ごしてしまったが,その後,看護とは何か,自分の仕事はこれでよいのかと,自分自身に問うことが多く模索の毎日であった.しかし18年にしていまだに,自分の仕事について確としたものはつかみ得ないでいる.
一般に,看護学はまだ学問的に体系づけられていないとか,看護はあるのだろうかとか言われている.しかし,現に私は18年間看護を行ってきた.また多くの先輩たちが,病院であるいは地域で,何十年も何百年も看護を行ってきたではないか.今新しく看護学を体系づけるのでもなく,新しく看護を作るのでもない.今まで行ってきた看護の中から,法則性を見い出し理論づけていくことが,われわれのやるべきことのような気がする今日このごろである.
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