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スキンシップと人間関係
水野 肇
pp.437-443
発行日 1974年7月25日
Published Date 1974/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906787
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医療問題の受けとめ方
‘日本の医療は混迷を続けている’といわれている.その理由としては,医療制度の内容が不十分であり,予算が少ないのに経費は非常にかかり,しかも,そのなかにあって供給体制のなかのマン・パワーについての計画が非常に遅れていることがあげられている.これらの点については,もういい尽くされているぐらい,あちこちでいわれている.あとは,それをどういう形で実現していくのかということが残されているだけであるともいえよう.
実際に医療に従事している人たちやその周辺の,いわゆる‘プロ’といわれる人たちからみた日本の医療の欠陥は,こういった形で表現されるし,そのように見ている人がほとんど大部分である.しかし,一体,医療について,それほど知識のない一般の人たちは,そのように考えているのだろうか.もちろん,マスコミに報道される医療問題の記事を見て‘そんなものだろう’と思うかも知れないが,実感として感じているのは,むしろ,全く違ったものなのではないかと思う.
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