進学課程における看護学総論学内実習のすすめ方 神奈川県立衛生短大の事例
Ⅰ.短大における看護学総論学内実習の目標
波多野 梗子
1
,
森田 チエ子
1
,
中西 睦子
1
,
小野寺 杜紀
1
1神奈川県立衛生短期大学
pp.1-12
発行日 1972年1月25日
Published Date 1972/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906540
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はじめに
わが国の看護教育制度にはいろいろな問題点が山積しているが,その中でも,特に高校衛生看護科卒業生の著しい増加によって,それらの人々がさらに勉学を続けようとする場合の受け入れ態勢の充実が望まれている1).高校衛生看護科として全国に先がけて発足した神奈川県立二俣川高校では,卒業生の大部分がいっそうの勉学を望んでおり,進学課程を目ざす浪人もいるということである.このような卒業生に対して勉学の機会を与える最も近道の制度が進学課程である.
そして看護婦養成施設としての進学課程の役割の重要性は年々増加している.たとえば,厚生省の資料によると,全国の3年制看護婦養成施設卒業生は,昭和40年を100とした場合,46年には161に増加しているのに対し,進学課程の卒業生の増加率は428にもなっている.前者が1.5倍強であるのに後者は4倍強というわけで,その結果,絶対数でも,6,500名に対し4,000名と差が縮まってきている.
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