特集 高等学校衛生看護科・その2
記稿 高等学校衛生看護科—その誕生から今日まで
垂木 祐三
1
1文部省職業教育課
pp.2-5
発行日 1968年12月1日
Published Date 1968/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906097
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1.衛生看護科の発足
高等学校への進学率も次第に上昇し,男子と同様に女子も多数高等学校へ進学することになると,積極的に新しい女子教育を実施することが問題となってきた。他面医療関係に従事する者の不足はかねてより問題となっていたが,看護婦あるいは准看護婦の不足は次第に深刻となり,看護婦養成のためには,これを学校教育の中に取り入れて,学校において養成していくことが要望されるようになってきた。
例えば,文部省の中央産業教育審議会が,昭和37年11月高等学校における家庭科教育の振興方策についての建議の中で,「女子の適職分野を開発するための職業教育を拡充するとともに,家庭に関する専門的な知識,技術の教育の活用に資するため,高等学校に新たに女子の職業教育の学科(たとえば准看護婦を養成する学科など)を設けるよう検討する必要がある。」と述べ,また,厚生省におかれた医療制度調査会が,38年3月医療制度全般についての改善の基本方策に関する答申において,「看護教育を振興するためには,教育機関を学校教育法上の学校(大学,短大,高専,高校)とする具体的方策を検討する必要がある。」と提案している。
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