特集 看護研究—教育・管理を中心に
研究 接近による患者援助の例—否定的反応を示す患者を中心に
川島 みどり
1
,
石丸 美枝
1
1日赤中央病院耳鼻科
pp.21-26
発行日 1967年12月1日
Published Date 1967/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905919
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はじめに
外来を訪れる多くの患者の中から,看護婦の援助を求めている患者を見つけ出すこと,これは非常にむつかしい技術である。殊に患者との接触時間の短かい外来において,どうすればそのような患者を,そしてニードを把握することが出来るか。問題をもつ患者とはどのような患者をいうのだろうか。私たちは,どういう風に援助をすれば良いのだろうか。
私たちは,以上のような問題意識をもって日常の外来看護業務の中で患者と出来るだけ接触しようと努力している。それは,第16回看護学会で報告した“否定的反応を示す患者援助の方法”により,接近という行為そのものが,患者と看護婦の関係を好ましいものにし,患者を援助する一方法であることを経験したからである。以下,その一例を中心に,その後の経験の中から,二,三例をあわせて報告しようと思う。
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