特集 新カリキュラムの基本方向と検討—文部省第12回看護教育研究集会集録
講義看護学校新カリキュラムの基本方向について
金子 光
1
1東京大学
pp.26-36
発行日 1967年1月1日
Published Date 1967/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905753
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●はじめに
新しいカリキュラム案の基本方針の考え方でございますが,それを大きく分けますと,2つの柱があるというふうに考えることができると思います。その1つは最近だんだんと明確にされつつあります看護の概念,新しい看護の概念というものに基づいた教育内容を持つこと,それから2つ目に考えますことは,学校らしい教育をするということ,この基本方針が立てられているというふうに考えていいと思います。
すでに公表されておりますいくつかの看護についての概念とか,定義とか,これは何人かの看護学者が公表しております,あるいは看護に関する国際団体でありますICNの設定いたしました看護に関する定義でございますとか,あるいはWHOの看護専門委員会が第一委員会の総会ではっきりと結論を出しました看護の役割というような内容がございますが,そういったようなすでに公にされておりますいくつかの看護の定義とか,あるいは概念とかいうものを集大成してみますと,看護というのは私が申し上げるまでもありませんけれども,対象とする人間およびその集団を全面的に受け止める,そしてその健康生活を営む過程において必要に応えることだというような考え方に集約できると思います。
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