特集 看護教育界今年の展望
保健婦教育の展望と抱負
鈴木 宣子
1
1宮城県公衆衛生看護学校
pp.34-37
発行日 1966年1月1日
Published Date 1966/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905551
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公衆衛生看護は世界的にもまだ比較的新しい発展の所産であるといわれておりますが,教育の歴史は急速な進展によって内在している諸問題をかかえながら今日にいたっております。昭和26年に,保健婦,助産婦,看護婦学校養成所指定規則が制定され,保健婦教育もそれに準じて運用されました。そして現在は第1表のように少数ではありますが複雑な養成形態をつくっております。
法律上6か月以上の修業期間の保健婦教育が,現在運用上ではわずか3校が8か月で,その他はほとんどが1年間に変更し,なおかつ,その1年の教育で得る資格に養護教諭一級普通免許を文部省指定によって加えております。養護教諭の資格はさておいて,保健婦教育が1年に延長し充実することは望ましい方向であります。しかし初期に保健婦,養護教諭の資格取得を目的とした教育も教育上意義深いものがありましたが,卒業生の就業状態や需給対策が切実な問題として浮び上ってくると,必然的に教育目的や教育内容は,現場の要求に影響されて教育する側,とくに教務員にある種の不安感をもたらしました。
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