特集 看護教師のあり方
伝統的教職観と新しい教師の資質
橋本 勝三
1
1青山学院大学
pp.20-24
発行日 1965年5月1日
Published Date 1965/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905452
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教育者はこうあってほしいという要求は,教えを受けている子どもからも,その両親からも,一般社会人からも,また権力の座に坐っている者からも出されるであろう。また教育者自身からも自己反省の形で出されるであろう。これが教師の人間像とか理想的資質とかといわれるものである。
今日の教育の制度においては教育は公的なしかも行政的な形態で国家あるいは地方公共団体によって営なまれるのが普通である。私立もあるが,法律規則に基づいていることはいうまでもない。したがってこの要求は法律的な形において出されている。たとえば,古くは明治14年に出された「小学校教員心得」,あるいは今次の戦争の逼迫に際して出された「教育者に賜りたる勅語」,さらに戦後では教育基本法などにあらわれている。さてこの教師の人間像は,教育の仕事,教職に対する考え方,すなわち教職観によって決定されるものである。
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