私はこう教えている
脳出血と大脳動脈閉塞の看護
青見 國子
1
1富山県立中央病院内科病棟
pp.25-29
発行日 1964年6月1日
Published Date 1964/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663905300
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1.はじめに
脳出血が初めて臨床的ならびに病理解剖学的な立場から,一疾患として独立したのは1655年といわれ,クモ膜下出血が臨床的に診断されたのは1875年であり,1950年代になって大脳動脈閉塞の問題が医家の関心を高めるようになった。
現在W. H. O. の報告が示すごとく,日本は世界第一の脳卒中国といわれ,これに基づく後遺症は特発的におこり,しかも長い経過をとるため患者はもちろん,家族にとっても大きな打撃である。したがってこれらによる不安,焦慮,絶望感を適切な看護によって治癒への希望をもたせ,再び役立つ人間として社会復帰できるように患者の深層心理を理解しながら,看護指導にあたらなければならない。
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