Japanese
English
綜説
脳底動脈の閉塞とその臨床
Clinical Aspects of the Basilar Arterial Syndromes
吉倉 範光
1,2
Norimitsu Yoshikura
1,2
1東京大学脳研究所
2日大
1Brain Research Institute, Tokyo University
pp.225-236
発行日 1958年4月1日
Published Date 1958/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406200658
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血管の障害によって脳幹の組織に出血または軟化を生じ,それらが損傷の部位によつて多彩な症候群を呈することについては,小川鼎三教授のご指導のもとに『綜合臨牀』の昭和32年3月及び4月号にくわしくのべた。
それらの症候群の原函の一つとして,脳底動脈の血栓による閉塞があげられることは,すでにデジユリンの『神経疾患の症候学』に記されている。そこで脳幹の症候群を知りつくしていれば,脳底動脈の故障を早期に診断することができるであろうから,適当な処置を施こすことにより,致命的な脳幹の損傷を予防し,またはできるかぎり損傷を小さい範囲にくいとめることができるはずである。
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