教材
日本近代女性史—第8回 暗い谷間の女性
福地 重孝
1
1和洋女子大学
pp.39-42
発行日 1962年2月1日
Published Date 1962/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663904147
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成金時代
第一次世界大戦(1914〜18)という特殊な条件で,日本は連合国からの軍需品や日用品の注文が多くなり,東南アジアやアフリカも日本の商品を求めはじめ,諸企業の中で工業の躍進はめざましくなった。海運,造船,鉱業をはじめ,空前の大好況は企業熱勃興となって,会社の拡張や新設が盛んに行なわれ,農村の人口は都市の工場労働者となって大量に吸収されていった。
大資本の発達とともに,大資本家の政治的,社会酌な発言力は大きくなっていったが,都市でも農村でも,にわかに小金を持つものが多くなって,それらは浮き浮きとした風潮となった。
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